双極性障害Ⅱ型について(1)わたしにとってのこの持病。【コラム第10回:持病・困難・生き方】

はい、コラム第10回目まで到達できました。
今回は、読む人がわたしに対してマイナスイメージを抱く可能性もあると思いますが、目的のためにはこれも必要ですので、しっかりと書き上げます。
まあ、「自分はメンタルの持病を抱えて来ました」と公表して、何らかのマイナスイメージを持たれる可能性があるのは、仕方ないです。
やはり、「この人は大丈夫なのかな?」とか「やっぱり何かおかしいところがあるのかな?」とか思われることはいくらでもあるでしょうから。

さて、ではまずはこれがどういうメンタルの病気かについて解説して行きます。
ただ注意点が、この記事はわたしの個人的な実体験に基づいて書かれている部分が大きいです。
ですので、この記事の内容が、双極性障害Ⅱ型を持つ他の人たちにも当てはまるわけではありません。
人によって症状や、その他の事情なども色々と異なってくると思います。
今回は、あくまでわたしの実体験や考えを述べて行きます。

【①双極性障害Ⅱ型とはどういうもの?】

これはまず、すごく簡単に言うと、調子や気分の波が一般的なものよりも大きく発生する病気です。
例えば、この病気がない人の調子の波がプラスマイナス30だとしたら、わたしの場合はプラスマイナス50とか80とかになってしまう、というようなことです。
要するに、調子の最大値と最低値の差が大きいということです。
別の言い方をすれば、「絶好調」の時と「絶不調」の時が普通の人よりも顕著に表れるとも言えます。
絶不調の時はもう「うつ病」レベルまで落ちますし、絶好調の時は自分のあらゆる性能がブーストされてる状態になります。

ここで解説しておくと、双極性障害には”Ⅱ型”と”Ⅰ型”の2種類があります。
Ⅱ型の方が前述した「調子の波」というのが比較的穏やかで、Ⅰ型の方が「調子の波」がさらに大きいと言われています。

わたしはⅡ型の方ですので、Ⅰ型のことについてはあまり分かりません。
ですので、自分のⅡ型の経験について話をします。

調子や気分の波が一般的な人よりも大きい、と述べましたが、これは自分では中々コントロールできません。
落ちる時は落ちるし、そして落ちてもそのうち勝手に上がって行くみたいな。
落ちれば必ず上がるし、上がれば必ず落ちる、みたいな感じです。
わたしのこれまでの経験からすると、「もうマジで今回のうつ状態が回復することはない」と絶望していても、一定期間を耐え抜けば回復しているということが何度もありました。
回復してみると「あの苦しさはなんだったんだ」と不思議に思うことさえありました。

こう書いていると、「うーん、よく分かりませんね。気の持ちようじゃないですか?誰でも気分が良くなったり落ち込んだりしますよね」という意見を頂くかもしれません。
実際、どんな病気でも、その病気の感覚って本人にしかよく分からないですよね。
わたしも自分が持っていない病気やケガの感覚はよく分からないですから。
胃潰瘍になったことがないのに、胃潰瘍になっている人の苦しみや感覚はなんとなくしか分かりません。
どこも骨折をしたことがないのに、腕を骨折している人の感覚はよく分かりません。
なんとなく「痛いだろうな」と想像できるぐらいでしょう。

ですので、この記事で双極について解説しても、イマイチ理解されないことは承知していますし、まあ少しでも伝わったり役に立ったりすれば良いかなと思っています。

それで話を戻しますが、「気の持ちようではないのか?」とか「メンタルの強さの問題では?」と思う人もいると思います。実際、わたし自身ですらそのように思ったりもしてました。

「気合いでなんとかなるんじゃないか」とか、
「本当にその気になれば復活できる」とか、
「メンタルの問題だから、メンタルをもっと強くすれば解決するはず」とか、
そういうこともたくさん考えたりしました。

でも実際はマジで難しかったです。
落ちている時は、もうどうにもならないことが多かったです。

双極は、「心」の問題というより、「脳」の問題と言われます。
わたしも詳しくは分からないですが、「ドーパミン」とか「セロトニン」とか気分や調子に関わる物質が正常に分泌されていなかったり、機能していなかったりするのが原因でもあるようです。

そのため、自分でどうにかしようとしてもどうにもならない、となるのでしょうね。

【②治療法、解決方法】

ではどうすれば良いの?解決策はないの?という話になるのですが、双極では薬物療法が一般的な対処法とされています。
わたしの場合は、7~8年前に初めて心療内科を受診し、それからずっと毎日夕食後に飲み薬を服用して来ました。
最初の1年ぐらいは、薬の種類が変わることもありましたが、それから何年もずっと同じ種類で同じ量の薬を飲み続けています。

で、それで良くなったの??という話に今度はなるのですが、正直なところ、その薬を飲み続けていても「全然効果が分からないんですけど」という状態が長く続いていました。

「え、飲む意味ある???」と何度も思いました。

時には、「これむしろ悪化してるんじゃないか?」と思うこともありました。
ですので、「もう薬を飲むのをやめたいな。意味がない気がする。」とも度々なりました。

しかし怖いのが、長く飲み続けていた薬を急にやめてしまうと、「離脱症状」というものが起こるんですね。
これは知らない人からすると、「え、なんか怖くないですか。やばそう。」と思われるかもしれません。
簡単に言うと、長く服用していた薬を急に中断すると、体に異変が起きてすごい苦しみが生じるというものです。
白状すると、わたしはそれを2回経験しました。
マジで、耐えられない苦しみです。
マジで恥ずかしいしみっともないと思うのですが、それで救急車で運ばれました。
知らない人からすると意味が分からないと思いますが、そういうことなんです。

なので、強めの薬を長い期間に渡って服用していると、やめることが難しくなるのです。
ただ、離脱症状が発生しないような双極の薬もあって、その場合は大丈夫です。
わたしの場合は、離脱症状が強く発生するタイプの薬だったので、飲むのをやめたら大変なことになったのです。
ただこの話は、今から数年前の話で、ここ数年間は服用をやめたりはしていないので、離脱症状は起こっていません。

そして現在なのですが、特に問題もなく生きております。
少なくとも、「精神的な面では」問題なく生きております。
もちろん、ネガティブになったり調子が下がったりすることはあるのですが、それで大きな支障が生じるほどではないです。
こういう状態を「寛解」と呼べるのかもしれません。
「寛解(かんかい)」とは、その病気の症状が出ていない状態が続いていることを意味します。
つまり、調子や気分のアップダウンが普通の範囲で起きている状態が続いているということです。
それは結局は薬のおかげかもしれないし、そうじゃないかもしれない。
それは分かりません。

【③その他に重要なことなど】

それとこれも忘れずに言っておきたいのですが、双極を持っているからといって、調子や気分の波が全てそれと関係しているわけではない、ということ。

どういうことかというと、誰でも生活をしていて、「良いこと」があったりすると気分が上がったりしますよね。
「仕事が上手く行った」とか、
「テストで良い点をとれた」とか、
「プレゼントをもらえた」とか、
「褒められた」とか、
「旅行先で美味しいものを食べれた」とか。

そして、逆に「良くないこと」があったら気分が下がることがあります。

つまり、その時の状況や環境、起こっていることなどによって調子や気分はいくらでも変化しますね。
当たり前なんですけど。

もし「うつ状態」になっていたとしても、宝くじで1等が当たったら一気に元気になる可能性は十分ありますし、仕事でうつ状態になっていたとしても、環境が変われば徐々に回復することもありますよね。

このように、うつ状態になったりするのは双極など持病の問題だけではなく、その時の状況や環境も大きく関係していたりするので、判断が難しかったりします。
それに加え、自分の「考え方」とか「気の持ちよう」というのも、わたしは重要なポイントだと思います。
「脳の問題なのでどうにもならない」とも書きましたが、だからといって「考え方」とか「気の持ちよう」などが重要ではないとも思いません。
自分でできる限りは、考え方を変えようとしてみたり、気分が上がることをしてみたり試みるのは必要だと思います。
効果がないかもしれないけど、面白そうな動画を見てみるとか、気持ちが楽になりそうな本を読んでみるとか、無理のない範囲で自然に触れてみるとか。

もしくは、ひたすら休むのも有りです。
休むのは回復するための王道の方法ですよね。
うつ状態になったら休むのは基本中の基本だと思いますので、とにかく無理をしないのも賢明です。

そして、あとはこれを書いてこの記事は終わりにします。
ここまで双極の「落ちている場合」に関して多く解説しましたが、逆の「上がっている場合」についても簡単に解説します。
上がっている状態のことを、双極では「躁状態」と呼びます。
双極は別名が「躁うつ病」ですので、下がっている「うつ」に対して上がっているのは「躁(そう)」と呼びます。
弱めの躁については「軽躁」と呼ばれます。

わたしの場合は、上がっている時は「軽躁」と見なされると思います。
ただ、ここ数年間では軽躁になったことはほとんどなかったのでは、と記憶しております。
というのが、「普通状態」なのか「軽躁状態」なのか、判定するのが結構難しかったりするんですよね。
例えば、「絶好調」と「普通」とかなら、違いが分かりやすいです。
しかし、「やや好調」ぐらいと「普通」だったら、違いが分かりにくいのです。
ですので、「あの時は軽躁だったのかな?それとも普通だったのかな?」と後から振り返ってみても、イマイチ分からないということが少なくありません。
なぜなら、前述したように「状況」や「環境」や「出来事」などによって調子や気分というものは変化しますので、一概に「上がっている状態」というのが双極性障害だけの影響で起きているとは限らないのですね。
「仕事もプライベートも充実しており、自分の望む通りの生活が送れている」のであれば、調子も気分も高めでしょうし、「3億円手に入って、もう一生お金に困ることがなくなった。望むこともたくさんできる」のであれば、毎日テンションが高くなっているかもしれません。
なので、双極で調子が上下しているのか、他の要因で上下しているのか、判断がつきにくいことが結構あるんですね。

それと、「だったら軽躁状態をずっと続けれたら最強なのでは?」という妄想もできるのですが、それはあり得ません。
むしろ、双極Ⅱ型は軽躁よりも「うつ状態」や「弱めのうつ状態」の方が多く発生すると言われています。
実際にわたしもそうでした。


はい、だいぶ長くなって来たので、今回の記事はここらで切り上げます。

まあ、わたしにとってはマイナスイメージとなり得るような内容について記事にしました。
現実的に考えて、「このような精神疾患を持っていますよ」と伝えることによってプラスになることの方が少ないと思いますので。

でも、やっておかないといけないのです。

あとポジティブに言うならば、これもわたしの「個性」の1つです。
正直に言って、今は自分のこの持病に対してあまり嫌だとは思わないんですよね。
むしろ、「ちょっと珍しい個性を持っててうれしいわ」とさえ思うこともあります。
(落ちている時は思わないでしょうけど)

まだ双極Ⅱ型について書けることはたくさんありますので、今回とは違う内容の記事をまた投稿する予定です。

ここまでご一読頂きありがとうございました。
何かあなたのお役に立ちましたら幸いです。

日本1周、北海道のどこかにて、道端でツナの缶詰を食べて栄養補給したのを撮影。

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